保湿の話を始める前にまずは皮膚のお話を
皮膚の役割
皮膚は体の最も外側あって外部からの刺激を防いでくれる大切な臓器と言われています。
動物の体の大部分は水分から構成されています。
皮膚は体にとって必要な水分やミネラルが外の環境へ奪われないようにしているのです。
凄いですよね。
外からの侵入を防ぎ、内からの漏出を防ぐことが皮膚の最大の役割であり、これを“皮膚バリア機能”と呼びます。
表皮が皮膚のバリア機能の主役
表皮は角質細胞が密に積み重なったタイルの壁のような構造をしていて、皮膚のバリア機能を担っています
角質細胞の間にはセラミド・コレステロールエステル・遊離脂肪酸などの脂質が存在して角質細胞間脂質と言われ、角質細胞同士をつなぎとめています。
その中でも特にセラミドは水分の保持機能がとても高い脂質です。
角質を構成するたんぱく質や角質細胞間脂質の不足は皮膚のバリア機能の低下を招き
アトピー性皮膚炎やアレルギー疾患に関与すると言われています。
さらに皮膚からの水分蒸散量が増加すると皮膚が乾燥し、外界からのアレルゲンなどの侵入が容易になることが知られています。
難しいですかね?
大丈夫ですよね!
では続きまして・・・
皮膚の洗浄(シャンプー)
シャンプーをすることで古い皮脂や汗や汚れやほこりなどを除去することが出来ます。
汚れは皮膚の新陳代謝を阻害して皮膚の刺激となります。
しかし皮脂汚れは取りすぎるとバリア機能に障害が生じる可能性があります。
そのため皮脂を取りすぎない界面活性剤を使いシャンプーすることが大事になります。
それでもシャンプー後は皮膚の水分量が必ず低下します。
そこで保湿が大切になってきます!
保湿
人間だと洗浄後2~3時間で自然とバリア機能が戻りますが犬の場合は2~3日掛かると言われています。
それでも人は洗顔後に保湿をしますよね?
では犬にも保湿をしましょう。
細胞間脂質を補充しましょう。
人の細胞間脂質成分では50%がセラミドです。
犬の場合もう少しセラミドが多いと考えられています。
なので保湿剤はセラミドが配合されているものを選び使用しましょう。
保湿はシャンプー後には必須ですが、日常的にもおこなうことが推奨されています。
バリア機能が低下しているアトピー性皮膚炎の子などは総じてセラミドの量が少ないことが報告されています。
なので皮膚トラブルを抱えている子には特に保湿をお勧めします!
以上、とても簡単にまとめた保湿のお話でした。
(2020.7.18)
住所:千葉県柏市あけぼの2-10-1
TEL:070-4082-5656
営業時間:10:00~19:00
定休日:水曜